
和光市の昔の水害を知るべき理由は?水害リスクと浸水対策を基礎から解説
近年、水害のニュースを目にする機会が増え、自分の暮らすまちの水害リスクが気になっている方も多いのではないでしょうか。
とくに和光市は、白子川や新河岸川といった河川と深い関わりを持つ地域であり、昔から水害と切り離せない歴史を歩んできました。
一方で、治水対策の進展や都市化の影響により、水害の姿かたちも少しずつ変わっています。
本記事では、和光市と白子川の関係や過去の水害の記録を振り返りながら、現在想定されている水害リスクや浸水エリア、そして暮らしを守るための具体的な備え方まで、順を追って分かりやすく解説します。
自宅や職場がどの程度の浸水リスクにあるのか、どのタイミングでどの情報をチェックすべきかを整理することで、いざという時に慌てず行動できるようにしていきましょう。
和光市と白子川の関係と昔の水害歴史
和光市は台地と低地が混在した地形で、市域西側から北側にかけて新河岸川が流れ、その支川として白子川が市の南側から北東方向へ貫流しています。
白子川は台地を刻む谷底平野を形成し、その周辺には住宅地が広がっており、雨水が集まりやすい地形です。
一方で台地上は一見高く安全に見えますが、浅い凹地や段丘崖の縁では雨水が集中しやすく、内水氾濫の発生履歴も指摘されています。
このように和光市では、河川沿いの低地と台地上の凹地という、性質の異なる水害リスクが存在してきました。
白子川は市域を流れたのち新河岸川に合流し、上流からの流量増加や下流側の水位上昇の影響を受けやすい河川です。
新河岸川流域では、昭和33年9月の台風22号いわゆる狩野川台風や、その後の台風によって広い範囲で浸水被害が発生してきました。
和光市域でも、昭和期の台風により白子川沿いの谷底平野や台地末端部で床上・床下浸水が多数発生したことが、市史等の記録から確認されています。
このような歴史的な水害は、現在の河川整備計画やハザードマップ作成の重要な根拠となっています。
昭和後期以降、和光市周辺では急速な都市化が進み、舗装面の増加や宅地化によって雨水が地面に浸透しにくくなりました。
その結果、短時間の大雨で排水能力を超える水が一気に流れ込み、河川からの氾濫だけでなく、下水道や水路があふれる都市型水害が目立つようになりました。
和光市の風水害被害想定でも、昭和57年以降は台地上の浅い凹地や白子川沿いの谷底平野で内水災害が発生していること、大雨時には道路冠水や住宅浸水が繰り返し確認されていることが示されています。
このように、昔からの河川氾濫に加え、都市化に伴う内水氾濫が重なってきたことが、和光市の水害歴史の大きな特徴です。
| 項目 | 概要 | 水害上の注意点 |
|---|---|---|
| 白子川沿い低地 | 谷底平野の住宅地 | 河川増水時の氾濫リスク |
| 台地上の浅い凹地 | 宅地化が進んだ窪地 | 排水能力超過による内水氾濫 |
| 新河岸川との関係 | 支川合流による水位影響 | 上流豪雨時の広域的浸水 |
和光市で想定される水害リスクと浸水エリア
和光市では、国や県が公表した洪水浸水想定区域や内水危険区域などを基に、市独自の洪水・内水ハザードマップを作成しています。
この地図では、想定される浸水の深さや浸水が続く時間が色分けされ、河川ごとに危険度が示されています。
また、想定最大規模の降雨による洪水浸水想定区域や、内水による浸水の恐れがある区域もまとめて確認できるようになっています。
そのため、自宅や勤務先、よく利用する施設がどの程度の浸水リスクにあるかを事前に把握しておくことが重要です。
和光市に関連する洪水浸水想定では、荒川や新河岸川の氾濫を想定した浸水深と浸水継続時間が公表されており、想定最大規模の降雨時には、市北側や一部の低地で浸水が長時間続く区域が示されています。
特に荒川については、市北側や白子川沿いの地域で、浸水が約72時間続くおそれがある区域が示されており、長期の孤立や飲料水・食料の不足といった二次的な被害にも注意が必要とされています。
また、新河岸川流域でも、市北側で同様に72時間程度の浸水継続が想定されているため、単に水位の高さだけでなく、引き水までの日数を意識した備えが求められます。
このような情報は、市が公表する洪水浸水想定図で確認することができます。
一方で、短時間の集中豪雨などにより排水能力を超える雨が降った場合には、河川の氾濫だけでなく、道路や低地に雨水がたまる内水氾濫にも注意が必要です。
和光市では、内水による浸水のおそれがある地域を示した資料や、浸水が想定される地域に土のう保管箱を設置する取り組みが行われており、雨水が集まりやすい低地やくぼ地、道路の地下部分などが重点的な対策箇所とされています。
また、県が公表しているアンダーパス部の冠水要注意箇所にも、和光市内の地下道が含まれており、大雨時には短時間で冠水し、通行が危険となる可能性が指摘されています。
そのため、和光市駅周辺の地下を通る道路などでは、通行止め情報や冠水状況の情報に注意し、無理な通行を避ける行動が大切です。
| 確認項目 | 主な内容 | 注意したい点 |
|---|---|---|
| 洪水ハザードマップ | 浸水深と継続時間 | 自宅や職場の位置 |
| 内水氾濫リスク | 低地やくぼ地 | 雨水のたまりやすさ |
| アンダーパス周辺 | 冠水要注意箇所 | 大雨時の通行可否 |
白子川流域の治水対策と水害リスク低減の取り組み
白子川流域では、たび重なる浸水被害を踏まえて、河道の拡幅や護岸の強化、調節池の整備など、総合的な治水対策が進められてきました。
東京都建設局の資料によると、白子川は中小河川でありながら流域の市街化が進んでいるため、時間雨量が大きい雨への対応力を高めることが重視されています。
特に地下式を含む複数の調節池を組み合わせることで、一時的に雨水を貯留し、下流域への急激な流出を抑える仕組みが導入されています。
こうした河川改修と貯留施設の併用により、過去と比べて氾濫リスクは着実に抑制されつつあります。
また、白子川流域では、近年の気候変動を踏まえた整備計画の見直しも行われています。
東京都は、新河岸川及び白子川流域を対象とした河川整備計画を変更し、将来想定される時間雨量の増大を見込んだ治水安全度の向上を図っています。
さらに、河川ごとの役割分担を明確にしつつ、護岸や河床掘削などの工事内容を整理することで、限られた事業費の中でも効果的な整備が進められています。
このように、計画レベルと工事レベルの双方から治水対策が継続的に更新されていることが特徴です。
情報面では、白子川が水位周知河川に指定され、水防災情報の提供体制が強化されています。
水位周知河川では、水位計の観測値に基づき、危険な水位に近づいた段階から住民に対して水防上の警戒情報が提供される仕組みです。
これにより、従来より早い段階で避難行動を検討しやすくなり、人的被害の軽減に役立つとされています。
一方で、想定を超える短時間の集中豪雨が発生した場合には、調節池や護岸整備だけでは十分に対応できないおそれがあるため、引き続き早めの避難判断や日頃からの備えが欠かせません。
| 対策の種類 | 主な内容 | 住民への効果 |
|---|---|---|
| 河川改修 | 河道拡幅・護岸強化 | 氾濫発生頻度の低減 |
| 調節池整備 | 地下調節池で雨水貯留 | 短時間強雨のピーク抑制 |
| 情報提供体制 | 水位周知河川指定等 | 早期避難判断の支援 |
和光市で水害から暮らしを守るための具体的な備え方
まずは、自宅や勤務先が洪水ハザードマップと内水ハザードマップでどのような浸水想定になっているかを確認することが大切です。
和光市では、河川の氾濫を想定した洪水ハザードマップと、大雨時に排水しきれないことで起こる内水氾濫のハザードマップが公表されており、想定浸水深ごとに色分けされています。
この浸水想定と地形の高低差を見比べながら、自宅から最寄りの指定緊急避難場所や指定避難所まで、できるだけ高い場所を通る避難経路を複数想定しておくと安心です。
あわせて、自宅が浸水想定区域内にある場合は、車での避難にこだわらず、徒歩で安全に移動できる時間帯を事前に家族で話し合っておくことが重要です。
次に、大雨や洪水が予想される際に、どの情報を、どの順番で確認するかを決めておくことが有効です。
和光市では、防災行政無線や防災・防犯情報メール、緊急速報メールなどを通じて避難情報や警戒情報を発信しており、平常時から受信環境を整えておく必要があります。
一方で、気象庁の大雨警報や洪水キキクル、国土交通省や東京都の水防災総合情報システムで公表される降雨量や河川水位情報なども、避難の判断材料として活用できます。
特に白子川は水位周知河川として指定されており、所定の水位に達すると氾濫危険情報が発表されるため、この情報が出る前から余裕をもって行動を開始することが望ましいです。
さらに、持ち家か賃貸かを問わず、日頃から水害リスクと対策状況を確認しておくことが暮らしの安心につながります。
住宅の階数や地盤高さ、過去の浸水履歴、周辺にアンダーパスや低地がないかなどを調べ、床上浸水が想定される場合は、家財の配置を工夫したり、重要書類や貴重品を上階に保管したりすることが有効です。
また、止水板や土のうの設置箇所を事前に決めておくほか、非常持ち出し袋や飲料水、簡易トイレなどを家族人数分準備しておくと、避難時や在宅避難のどちらにも役立ちます。
こうした備えを、和光市が配布する防災ガイドブックの「マイ・タイムライン」を活用しながら整理しておくことで、大雨時の行動を迷わずに実行しやすくなります。
| 確認・準備項目 | 主な確認先 | 備えのポイント |
|---|---|---|
| 浸水想定と避難経路 | 洪水・内水ハザードマップ | 高い場所を通る徒歩避難経路 |
| 大雨・洪水時の情報 | 市の防災情報と気象情報 | 避難開始の判断タイミング整理 |
| 住まいの水害対策 | 自宅周辺の地形と過去浸水 | 家財の配置と非常持ち出し準備 |
まとめ
和光市は昔から白子川などの影響で水害に悩まされてきましたが、現在は治水対策の進展によりリスクは大きく低減しています。
一方で、短時間の大雨による都市型水害の可能性は残っており、自宅や検討中の物件がどの程度浸水し得るのか、客観的な確認が欠かせません。
当社では、ハザードマップと地形、周辺環境を踏まえ、水害リスクを丁寧にご説明しながら、安心して暮らせる物件選びをお手伝いしています。
和光市での住まい探しと水害リスクの不安がある方は、ぜひ一度当社へお気軽にご相談ください。